主催公演

アンサンブル・ア・ラ・カルト

アンサンブル・ア・ラ・カルト69
「月に憑かれたピエロ」をめぐる冒険<コンサート編>

2025 1/25()

15:00開演

音楽×美術の革命、20世紀初頭に生まれた無調音楽と抽象絵画

19世紀の終り、世紀末ウィーンと呼ばれる文化・芸術の爛熟期を経て、20世紀初頭に生まれた無調音楽と抽象絵画。この全く新しい表現は世界を驚かせ、熱狂的な支持と拒絶によって賛否両論を巻き起こしました。それは100年以上経った現代でさえ、難解という言葉で括られ、一般的に受容されているとは言えないでしょう。しかし、本当にそうなのでしょうか。シェーンベルクの作品がただただ難解で面白くないのであれば忘れ去られるはず。しかし、シェーンベルクが今なお演奏会で取り上げられ続ける作曲家なのはなぜでしょう。

今回の企画は、音楽だけでなく美術と20世紀初頭のウィーンの状況を交えながら解説する<レクチャー編>のあとに、シェーンベルクを中心とした新ウィーン楽派の作品をお聴きいただきます。演奏プログラムは、当時大スキャンダルを巻き起こした「室内交響曲第1番」をはじめ、ベルクの傑作、室内協奏曲のアダージョ、そしてメインプログラムとして、シェーンベルクの代表作である「月に憑かれたピエロ」を演奏します。ピエロの演奏には字幕映写に美術家の山城大督氏を起用し、美術の側面からも表現を試みます。

20世紀初頭という激動の時代に思いを馳せながら、芸術の革命を楽しんで頂けたら幸いです。

 

出演

演奏:太田真紀(ソプラノ)
   北村朋幹(ピアノ)
   石上真由子(ヴァイオリン)
   福富祥子(チェロ)
   上田希(クラリネット)
   若林かをり(フルート)
   

美術:山城大督(映像インスタレーション)

曲目

▼シェーンベルク(ヴェーベルン編):室内交響曲 第1番(室内楽編曲版)
▼シェーンベルク:『ブレットル・リーダー』より
▼ヴェーベルン:ヴァイオリンとピアノのための4つの小品
▼ベルク(作曲者編):室内協奏曲より 第2楽章 アダージョ(クラリネット三重奏版)
▼シェーンベルク:月に憑かれたピエロ

座席
  • 指定席
料金

一般/¥4,000
友の会会員/¥3,600)
学生(25歳以下)/¥1,000

 

【2公演セット券<コンサート編&レクチャー 編>】
一般/¥4,500
友の会会員/¥4,000)
 ※学生券の設定はございません


●価格は税込みです
●学生券のお取り扱いはチケットセンターのみ
●友の会割引はお一人2席まで
●チケットセンター窓口でキャッシュレス決済をご利用いただけます

 

発売日 2024年09月27日(金)  / 友の会優先予約:9月20日(金)
主催 あいおいニッセイ同和損害保険株式会社 
あいおいニッセイ同和損保ザ・フェニックスホール
協賛 鹿島建設株式会社
サントリービバレッジソリューション株式会社
問い合わせ先 ザ・フェニックスホールチケットセンター
06-6363-7999 (平日10:00~17:00 / 土日祝休業)
備考

●未就学児のご入場はご遠慮いただいております。
●託児サービス有(要申込・有料)
 申込は公演日の1週間前までに下記へご連絡ください。
 (マザーズ Tel: 0120-788-222/月~金10:00-17:00)


●都合により出演者、曲目などが変更になることがございます。
  あらかじめご了承くださいますようお願いいたします。 

出演者について

太田真紀(おおた・まき/ソプラノ)
同志社女子大学学芸学部声楽専攻卒業。同大学音楽学会《頌啓会》特別専修生修了。大阪音楽大学大学院歌曲研究室修了。東京混声合唱団に所属後、文化庁新進芸術家海外研修制度でローマに滞在。イザベラ・シェルシ財団(ローマ)、ヌオヴァ・コンソナンツア音楽祭(ローマ)、シェルシ音楽祭(スイス・バーゼル)、ローマ・ケルン・パリの日本文化会館、ブタペスト音楽センター、サントリーホールサマーフェスティバル、東京オペラシティリサイタルシリーズ「B→C」、いずみシンフォニエッタ定期演奏会他に出演、活発な演奏活動を展開し、近年はあごうさとし演出の舞台作品にも出演している。CD「松平頼曉声楽作品集」(レコード芸術特選盤)発売中。ギタリスト山田岳と企画主催・主演を務めたオペラ《ロミオがジュリエット》(作曲:足立智美、演出:あごうさとし)が令和3年度文化庁芸術祭音楽部門 大賞、サントリー芸術財団 佐治敬三賞受賞。演奏参加した《浜辺のアインシュタイン》公演が令和4年度文化庁芸術祭音楽部門 大賞受賞。現在、神戸大学国際人間科学部、和歌山大学教育学部非常勤講師。

 

 

北村朋幹(きたむら・ともき/ピアノ)
愛知県生まれ。3歳よりピアノを始め、浜松国際ピアノコンクール第3位、シドニー国際ピアノコンクール第5位ならびに3つの特別賞、リーズ国際ピアノコンクール第5位、ボン・テレコム・ベートーヴェン国際ピアノコンクール第2位など受賞。第3回東京音楽コンクールにおいて第1位ならびに審査員大賞(全部門共通)受賞、以来日本国内をはじめヨーロッパ各地で、オーケストラとの共演、リサイタル、室内楽、そして古楽器による演奏活動を定期的に行っている。その演奏は「卓抜な詩的感性、そして哲学的叡智を具えた芸術家」(濱田滋郎)と評された。2019年からは自身のリサイタル企画「Real-time」を展開。2022年10月、びわ湖ホールで行った「北村朋幹 20世紀のピアノ作品」が、第22回佐治敬三賞受賞。録音は「ケージ プリペアド・ピアノのためのソナタとインターリュード」を含む5枚のソロアルバムをフォンテックから発売、レコード芸術をはじめとする主要紙において好評を得ている。東京藝術大学に入学、2011年よりベルリン芸術大学ピアノ科で学び最優秀の成績で卒業。またフランクフルト音楽・舞台芸術大学では歴史的奏法の研究に取り組んだ。これまでに伊藤恵、エヴァ・ポブウォツカ、ライナー・ベッカー、イェスパー・クリステンセンの各氏に師事。ベルリン在住。

 

 

石上真由子(いしがみ・まゆこ/ヴァイオリン)
日本音楽コンクール等、国内外で優勝・受賞多数。題名のない音楽会、NHKクラシック音楽館、NHK-FM名曲リサイタルやリサイタル・ノヴァ等に出演。東響、東京都響、読響、日本フィル、京響、仙台フィル、大響、大阪フィル、関西フィル、東京シティ管、セントラル愛知、ブラショフ国立響、愛知室内、山響など、内外で多数のオーケストラと共演。欧米各地の音楽祭・演奏会に出演。長岡京室内アンサンブル、アンサンブル九条山メンバー。Ensemble Amoibe主宰。Music Dialogue、CHANEL室内楽、京都コンサートホール、おんかつアーティスト。京都市芸術新人賞、音楽クリティック・クラブ賞、大阪文化祭賞、青山音楽賞、藤堂音楽賞受賞。日本コロムビアよりCD「ヤナーチェク:ヴァイオリン・ソナタ」、「ブラームス:ピアノとヴァイオリンのためのソナタ第1番」、ALTUSより「ラヴェル:ツィガーヌ」好評発売中。www.mayukoishigami.com
Twitter @MayukoIshigami / Instagram @mayukoishigamiviolin
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福富祥子(ふくとみ・しょうこ/チェロ)
東京藝術大学大学院修了。ベルリン芸術大学を修了し国家演奏家資格を取得。ローマ国際音楽コンクール第1位、ヨーロッパ国際音楽コンクールデュオ部門最高位等、受賞多数。ソロ・室内楽の分野で積極的な活動を行うほか、東京芸術大学大学院博士後期課程では「演奏家の心身の調和」についての研究で2009年博士号(音楽)を取得。現在、アンサンブル九条山メンバ-、東京芸術大学及び京都市立芸術大学非常勤講師。

 

 

 

上田希(うえだ・のぞみ/クラリネット)
大阪音楽大卒、ジュリアード音楽院修士課程修了。第68回日本音楽コンクール第1位入賞、第5回松方ホール音楽賞大賞ほか受賞多数。ソリストとして東響・アンサンブル金沢・京響・大フィル・いずみシンフォニエッタ大阪他、内外のオーケストラと共演する一方、06年next mushroom promotionメンバーとして佐治敬三賞、20年アンサンブル九条山として音楽クリティック・クラブ賞奨励賞・大阪文化祭賞奨励賞を受賞。武生国際音楽祭(福井)、セルバンティーノ音楽祭(メキシコ)、ヴェネツィア・ビエンナーレ(イタリア)、サントリーサマーフェスティバル(東京)等、国内外の音楽祭にも招かれている。その他、神戸市室内管弦楽団・いずみシンフォニエッタ大阪各奏者、大阪音大・京都市立芸大・同志社女子大非常勤講師も務める。

 

 

若林かをり(わかばやし・かをり/フルート)
東京藝術大学音楽学部卒業。ストラスブール音楽院、スヴィッツェラ・イタリアーナ音楽院修了。修了論文は『日本文化…時間と空間の総括概念である“間”が、ヨーロッパの現代音楽にもたらした影響について』。BSプレミアム「クラシック倶楽部」、NHK-FM「名曲リサイタル」、「現代の音楽」、「ベストオブクラシック」など出演するほか、国内外の音楽祭やコンサートに出演。コジマ録音よりCDサルヴァトーレ・シャリーノ作曲フルート独奏のための作品集「Lux in Tenebris」をリリース。レコード芸術誌にて「特選盤」の評価を受けるなど、多くのメディアで取り上げられた。文化庁芸術祭賞 音楽部門 新人賞(第72回)および大賞(第77回)、滋賀県文化奨励賞、現代音楽演奏コンクール“競楽 Ⅹ”第2位ほか受賞多数。2017年文化庁新進芸術家海外研修員。アンサンブル九条山として、音楽クリティック・クラブ賞奨励賞、令和元年度 大阪文化祭奨励賞を受賞。沖縄県立芸術大学音楽学部助教、滋賀大学教育学部非常勤講師を経て、現在、和歌山大学教育学部非常勤講師。

 


 

山城大督(やましろ・だいすけ/映像インスタレーション)
美術家・映像作家。映像メディアの時間概念を空間やプロジェクトへ応用し、その場でしか体験できない〈時間〉を作品として展開する。2006年よりアーティスト・コレクティブ「NadegataInstant Party」を結成し、『あいちトリエンナーレ2013』『瀬戸内国際芸術祭2016』」など全国各地で作品を発表。主な展覧会に森美術館『六本木クロッシング2016展:僕の身体、あなたの声』高鍋町美術館『感覚と時と空間を旅するプログラム「パラレル・トラベル」』。山口情報芸術センター [YCAM] にてエデュケーターとして、オリジナルワークショップの開発・実施や、教育普及プログラムを多数プロデュース。岐阜県立国際情報科学芸術アカデミー [IAMAS] 修了。京都造形芸術大学卒業。東京藝術大学大学院映像研究科博士後期過程満期退学。2020年年、第23回文化庁メディア芸術祭審査委員会推薦作品受賞。