当日券は18:00より販売いたします。

公演終了

共催公演

フェニックス・エヴォリューション・シリーズ

11弦ギター又は19世紀ギターデュオによる
「ギターの非日常」

2016 2/6()

19:00開演

歴史を持ちながらも時代や目的に応じて形を変化させ進化してきたギター。それら各種ギターをあえて目的外、時代を交錯させた状況で用いることで、一般的なギターの世界観とはすこし違った不思議な響きを創り出していきます。ロマンチック・ギターと呼ばれる19世紀の楽器で過去や未来を再現するほか、11弦やスチール、さらにはエレキギターを用いてギター音楽を非・日常的に扱う意欲的な演奏会です。

当初企画からの変更点について
今回は2月6日に向け1年以上前から企画し、デュオ・パゴダで練習を重ねてまいりましたが、今年の10月に共演者である稲川雅之が自転車事故により右ひじを粉砕骨折、企画遂行も危ぶまれる状況に追い込まれました。幸い手術は成功しその後順調にリハビリも進んでいますが、演奏家にとってデリケートな部分の怪我ということもあって無理もさせられません。公演中止という最悪の事態は回避できたとはいえ、プログラム変更も企画上難しく善後策の対応に苦慮していましたが、急遽いくつかの曲については代役を頼むことで当初の企画を変更することなく進める案に決定しました。ただ、特殊なプログラムゆえに代役の人選に困っていたところ、その思いに手を差し伸べてくれたのが今回ゲストで共演するキャロリーヌ・ドゥリュームだったのです。彼女とは30年前パリの音楽院で同じクラス、そしてデュオ活動をしていた友人であり、今回このコンサートのためだけに来日してくれます。彼女の友情に感謝するとともに、30年ぶりのデュオ演奏によって、またひとつ別の響きが得られることに期待しています。怪我の功名とはいえ、金谷幸三によるソロ、デュオ・パゴダによるバロック音楽、そしてキャロリーヌとの現代音楽デュオ。結果的にさらに深く様々な響きを楽しんでいただける演奏会になりそうです。       金谷幸三

出演

金谷幸三(11弦ギター、19世紀ギター)、稲川雅之(ギター、19世紀ギター)
キャロリーヌ・ドゥリューム(ギター、19世紀ギター)※諸般の事情により急遽出演していただく事となりました。

曲目

ラモー:3つの鍵盤作品
ジョン・ケージ:風景の中で
トリスタン・ミュライユ:ヴァンピール
J・S・バッハ:ゴルトベルク変奏曲 BWV988
ほか

座席
  • 自由席
料金

一般前売¥2,500→ 友の会価格¥2,250
一般当日¥3,000→ 友の会価格¥2,700
学生前売・当日¥1,000
※学生券は高校生以下対象。
※友の会割引枚数は無制限。

主催 エスカルゴなギター教室
協賛 あいおいニッセイ同和損害保険(株) 
あいおいニッセイ同和損保ザ・フェニックスホール
問い合わせ先 エスカルゴなギター教室 escargot-guitar.com


ザ・フェニックスホール チケットセンター 
06-6363-7999 (平日10:00~17:00 / 土日祝 休業)

出演者について

inakanaDUO PAGODA (デュオ・パゴダ)
2014年に地方からの文化発信を目指し、奈良在住のギタリスト、金谷幸三と稲川雅之によって結成。高度な演奏技術、個性の違う音楽性を融合させた本格的クラシックギターデュオ。それぞれの得意分野であるバロック音楽と現代音楽を前面に押し出したプログラムで他のギターデュオにはない独自の演奏会を行っている。

 

金谷幸三(かなたに・こうぞう/11弦ギター、19世紀ギター)
1966年神戸生まれ。10歳よりクラシックギターを小林勝夫、岡本一郎両氏に師事。高校卒業後渡仏、パリ国立高等音楽院、パリ国際音楽大学ギター科に学ぶ。これまでに国内はもちろん、東京国際コンクール邦人最高位など国際コンクールにおいてもその実力が評価されている。柔らかなテクニックに支えられた流麗な音楽表現を武器にバロックから現代アバンギャルドまで幅広いレパートリーをこなす。通常のギターのほか特殊な11弦ギターを用い、さらに多彩な「響き」を開拓しそれを表現、本格派ギタリストとして関西を中心に精力的に演奏活動を行っている。全編11弦演奏によるCD「≠Forlorne Hope」がレコード芸術誌・準特撰盤に選ばれるなど高い評価を得る一方、新しいスタイルとして駅前でのストリート・ライブを行うといった既存のクラシック界の常識にとらわれない自由な行動によっても注目されている。最近では地域FMにてギター番組のパーソナリティをつとめ、ギター音楽の啓発にも力を注ぐ。2014年よりデュオユニット、DUO PAGODAを結成。各地で演奏会を行いギター二重奏の楽しさを発信している。エスカルゴなギター教室主宰。

 

 

稲川雅之(いながわ・まさゆき/ギター、19世紀ギター)
1980年奈良生まれ。14歳でエレキギターを始め高校卒業後ヤマハ音楽院大阪に入学。小川逸史、竹田一彦両氏に師事。同校を首席で卒業する。21歳よりクラシックギターを大森守雄氏に師事しクラシックギターに転向、後数年でコンクール入賞を重ねる。2008年よりスウェーデン、マルメ音楽院で日本人として初めて世界的ギタリスト、イョラン・セルシェル、及びグンナル・スピュリート各氏に師事。同校在学中にヨーロッパ各地のギターフェスティバルに参加し多くの著名ギタリストのマスタークラスを受講する。スウェーデン各地やデンマーク、ハンガリーなどでコンサートを行う。2012年帰国後は関西を中心にソロはもちろん、他楽器とのアンサンブル共演など精力的に活動。また関西各地で後進の指導にも力を注いでいる。2014年より、ギタリスト金谷幸三氏とギターデュオユニット「DUO PAGODA」を結成、全国での公演を重ねている。日本ギター協会正会員。

 

 

 

キャロリーヌ・ドゥリューム Caroline Delume
フランス、ルマン出身のギタリスト、テオルボ奏者。パリ国立高等音楽院ギター科のほか楽曲分析科を首席で卒業。ギターをアレキサンドル・ラゴヤ氏に、楽曲分析を作曲家のクロード・バリフ、ミカエル・ルヴィーナスら両氏に師事。現代音楽のスペシャリストとして多くの作曲家から曲を献呈される一方、テオルボ奏者としても積極的に委嘱初演を行い楽器の可能性を追求している。 現在では19世紀ギターでの演奏も回数を重ね、17世紀から21世紀の幅広い専門性を有する稀有なギタリストとしてこれまでにフランス各地はもちろんヨーロッパ、アメリカ、ロシアさらには日本でも招待されリサイタルを行っている。2005年より出身校であるパリ国立高等音楽院にてギター及び古楽器科の初見授業を受け持つ。