主催公演
3団体合同企画
曲がった家を作る人−故郷に響く西村朗の音楽 ≪弦楽四重奏≫
2025 7/6(日)
15:00開演

西村朗という作曲家がいた。
とてつもなくパワフルで、とてつもなくオリジナル、そしてとてつもなくヒューマンな音楽を書く作曲家である。2023年、どうしたことか、彼は突然姿を消してしまった。もう会うことができないのだと思うと、だいぶ時間がたった今でも、とても悔しく、辛い。しかしその作品は今も遺っている。とするならば、われわれはこれからも西村朗を聴きつづけ、そのサウンドの奇跡に驚きつづけなければならない。
彼の故郷、大阪で行なわれるこのシリーズは、これ以上ない形で西村朗の音楽を伝えるものになるだろう。恐ろしいまでに複雑なヘテロフォニーに満ちた弦楽四重奏曲群(7月6日)、国籍不明・正体不明のエネルギーがホール中に放射される打楽器作品群(7月10日)、そして最後に完成させた三重協奏曲「胡蝶夢」を含む巧緻な室内オーケストラ作品群(7月12日)。どのプログラムにも、彼の視た音が、夢が、世界がぎっしりと詰まっている。この3日間、西村朗は甦る。
沼野雄司(音楽学者)
出演 | 郷古廉、石上真由子(以上ヴァイオリン) ※当初予定していた出演者の一部が変更となっております【2/7更新】 |
---|---|
曲目 | ▼弦楽四重奏のためのヘテロフォニー(1975/1987) |
座席 |
|
料金 | 『3公演セット券』と『単独券』の発売日が異なりますのでご注意ください。 ■3公演セット券 発売日 友の会先行予約…2/1(土) 他会場公演についてはこちらをご覧ください ———————————- ■単独券 発売日 友の会先行予約…3/15(土) ●価格は税込みです |
主催 | あいおいニッセイ同和損保ザ・フェニックスホール 住友生命いずみホール 日本室内楽振興財団 |
問い合わせ先 | ザ・フェニックスホールチケットセンター 06-6363-7999 (平日10:00~17:00 / 土日祝 休業) 住友生命いずみホールチケットセンター 06-6944-1188(10:30〜17:00 日・祝休) 日本室内楽振興財団 06-6947-2184 |
備考 |
●未就学児のご入場はご遠慮いただいております。 |
出演者について
郷古廉(GOKO Sunao/ヴァイオリン)
2013年ティボール・ヴァルガ国際ヴァイオリン・コンクール優勝ならびに聴衆賞・現代曲賞を受賞。現在、国内外で最も注目されている若手ヴァイオリニストのひとりである。1993年生まれ。宮城県多賀城市出身。2006年第11回ユーディ・メニューイン青少年国際ヴァイオリンコンクールジュニア部門第1位(史上最年少優勝)。2007年12月のデビュー以来、各地のオーケストラと共演。2017年より3年かけてベートーヴェンのヴァイオリン・ソナタ全曲を演奏するシリーズにも取り組んだ。これまでに勅使河原真実、ゲルハルト・ボッセ、辰巳明子、パヴェル・ヴェルニコフの各氏に師事。国内外の音楽祭でジャン・ジャック・カントロフ、アナ・チュマチェンコの各氏のマスタークラスを受ける。使用楽器は1682年製アントニオ・ストラディヴァリ(Banat)。個人の所有者の厚意により貸与される。2019年第29回出光音楽賞受賞。NHK交響楽団ゲスト・コンサートマスターを経て、2024年4月にNHK交響楽団第1コンサートマスターに就任。
石上真由子(ISHIGAMI Mayuko/ヴァイオリン)
日本音楽コンクール等、国内外で優勝・受賞多数。題名のない音楽会、NHKクラシック音楽館、NHK-FM名曲リサイタルやリサイタル・ノヴァ等に出演。東京交響楽団、東京都交響楽団、読売日本交響楽団、日本フィルハーモニー交響楽団、京都市交響楽団、仙台フィルハーモニー管弦楽団、大阪交響楽団、大阪フィルハーモニー交響楽団、ブラショフ国立交響楽団、関西フィルハーモニー管弦楽団、東京シティ・フィルハーモニック管弦楽団、セントラル愛知交響楽団、愛知室内オーケストラ、山形交響楽団など、内外で多数のオーケストラと共演。欧米各地の音楽祭・演奏会に出演。長岡京室内アンサンブル、アンサンブル九条山メンバー。Ensemble Amoibe主宰。Music Dialogue、CHANEL室内楽、京都コンサートホール、公共ホール音楽活性化事業登録アーティスト。京都市芸術新人賞、音楽クリティック・クラブ賞、大阪文化祭賞、青山音楽賞、藤堂音楽賞受賞。日本コロムビアよりCD「ヤナーチェク:ヴァイオリン・ソナタ」、「ブラームス:ピアノとヴァイオリンのためのソナタ第1番」、ALTUSより「ラヴェル:ツィガーヌ」好評発売中。
www.mayukoishigami.com
Twitter @MayukoIshigami / Instagram @mayukoishigamiviolin
Facebook https://www.facebook.com/IshigamiMayuko/
大野若菜(OHNO Wakana/ヴィオラ)
東京都出身。東京藝術大学附属音楽高等学校在学中、第18回ブラームス国際コンクール第1位。高校卒業と同時に渡独、ベルリン・ハンス・アイスラー音楽大学入学。2015年よりベルリンフィル・カラヤンアカデミーにて研鑽を積む。これまでに高関健指揮 東京交響楽団室内合奏団、大井剛指揮 新日本フィルハーモニー、ユベール・スダーン指揮 兵庫芸術文化センター管弦楽団と協演。 NHK-FM「リサイタル・ノヴァ」「ベスト・オブ・クラシック」に出演。ヤマハ音楽支援制度、Freunde Junger Musiker e. V. Berlin、ロームミュージックファンデーションの各奨学生、文化庁新進芸術家海外研修員。2017年東京オペラシティ主催公演「B→C」シリーズにおいて、細川俊夫の〈ヴィオラのための「息吹き」〉改訂版世界初演を行った。2018年より、ドイツのバンベルク交響楽団ヴィオラ奏者。
水野優也(MIZUNO Yuya/チェロ)
第89回日本音楽コンクール第1位および岩谷賞(聴衆賞)、黒栁賞、徳永賞、全部門を通じて最も印象的な演奏に対し贈られる増沢賞を受賞。第13回東京音楽コンクール第1位および聴衆賞、2024年エンリコ マイナルディ コンクール第1位、第31回青山音楽賞新人賞など多数受賞。特待生として桐朋学園大学ソリスト・ディプロマ・コース修了。ハンガリー・リスト音楽院にてミクローシュ・ペレーニに師事。現在、ザルツブルク・モーツァルテウム大学にてクレメンス・ハーゲンに師事。ソリストとして国内外でのオーケストラとの共演や、リサイタル、室内楽公演への出演、アウトリーチ参加など、活発な演奏活動を行っている。ジャパン・ナショナル・オーケストラのコアメンバー。2023年、NOVA Recordより「水野優也×反田恭平 コダーイ:無伴奏チェロ・ソナタ&ショパン:チェロ・ソナタ」でCDデビュー。同年、オクタヴィア・レコードより高崎芸術劇場でのライヴを収録したCDもリリース。使用楽器は、故齋藤秀雄氏の愛器だったTestore(1746年製)、弓は住野泰士コレクションよりF.Tourteを貸与されている。