当日券は14:00から販売いたします。

公演終了

主催公演

レクチャーコンサート

フェニックス・リベラルアーツ・プロジェクト「J.S.バッハ×建築」
いま、劇場から考える、ニッポンの文化、芸術。

2024 3/16()

15:00開演

音楽は動いている建築である。

――ル・コルビュジエの言葉――

「音楽」と「建築」という、まったく異なるようにみえるふたつが、なぜ、つながるのか。「美しく響き合う音は、なぜ美しいのか。その調和の背後には、何があるのか――」。古代ギリシアの哲人ピュタゴラスが「万物は数なり」という言葉によって、それまで耳だけが感じていた音と音が調和する関係を、単純な整数比という数の比率で解き明かしたように、古代から音楽の美しい音色や和音の響きは、建造物の美しさとつながっていると考えられてきました。「神の家(ドムス・デイ)」としての教会建築は、中世キリスト教にとって、もっとも神聖なプロジェクトですが、中世の建築家たちは、完璧なプロポーションを宇宙の調和としての数の比率に求め、そこで活用されたのが「音楽的な調和比の美」だったのです。「ゴシック建築は巨大な石造の交響楽である」と語ったのは、19世紀フランスを代表する文豪ヴィクトル・ユゴーですが、パリのノートルダム大聖堂の設計では、たとえば、十字をかたどる大聖堂の全体構造の縦と横の長さは、オクターブに相当する2:1の比率で決められ、大聖堂の全体構造や各部分の設計は、8度や5度、4度にあたる整数比に基づいています。まるで大聖堂を思わせる、冨田一樹が奏でる緻密なバッハの音楽に流れる「美しさ」と、日本を代表する建築家・伊東豊雄が語る建築の「美しさ」をつらぬくものは何か――。みなさまとご一緒に考えてみたいと思います。  (浦久俊彦)

 

出演

伊東豊雄(建築家)
冨田一樹(パイプオルガン)
浦久俊彦(ナビゲーター)

曲目

≪第1部≫
伊東豊雄 レクチャー (ナビゲート:浦久俊彦)
 テーマ「建築と音楽」
 世界的に有名な台湾のオペラハウス「台中国家歌劇院」をはじめ、数々のコンサートホールを設計してきた伊東氏による建築と音楽について。

 

≪第2部≫
冨田一樹オルガンコンサート
 日本人初となるバッハ国際コンクール・オルガン部門優勝者が弾くバッハ音楽の真髄。
 ▼J.S.バッハ:前奏曲とフーガ ハ長調 BWV846 (平均律クラヴィーア曲集より)
       フーガの技法 BWV1080 より コントラプンクトゥスⅠ、Ⅱ、Ⅻ ほか

 

≪第3部≫
伊東豊雄×浦久俊彦×冨田一樹 クロストーク
 建築とバッハをテーマに、バロック時代の教会から現代のコンサートホールまで、建築家の考える音楽と、音楽家が考える建築について白熱のクロストーク。

 

*都合により曲目などが変更になることがございます。 あらかじめご了承下さい。

座席
  • 指定席
料金

一般/¥3,500(友の会会員/¥3,150)
学生(25歳以下)/¥1,000

 

 

●価格は税込みです。
●学生券はチケットセンターのみのお取り扱いです。
●チケットセンター窓口でキャッシュレス決済をご利用いただけます。
 [クレジットカード、バーコード決済、電子マネー決済]

発売日 2023年11月28日(火)  / 友の会優先予約:11/24(金) / E-PHX優先予約:11/27(月)
主催 あいおいニッセイ同和損害保険株式会社 
あいおいニッセイ同和損保ザ・フェニックスホール
協賛 鹿島建設株式会社
サントリービバレッジソリューション株式会社
問い合わせ先 ザ・フェニックスホールチケットセンター
06-6363-7999 (平日10:00~17:00 / 土日祝 休業)
備考

●未就学児のご入場はご遠慮いただいております。
●託児サービス有(要申込・有料)
 申込は公演日の1週間前までに下記へご連絡ください。
 (マザーズ Tel: 0120-788-222/月~金10:00-17:00)

 

出演者について

伊東豊雄(いとう・とよお/建築家)
1941年京城(現:ソウル)生まれ。父の郷里の長野県下諏訪町で育つ。1965年東京大学工学部建築学科卒業。主な作品に「せんだいメディアテーク」、「多摩美術大学図書館(八王子)」、「みんなの森 ぎふメディアコスモス」、「台中国家歌劇院」(台湾)など。現在、「2025年日本国際博覧会大催事場」などが進行中。日本建築学会賞(作品賞、大賞)、ヴェネチア・ビエンナーレ金獅子賞、王立英国建築家協会(RIBA)ロイヤルゴールドメダル、プリツカー建築賞、UIA ゴールドメダルなど受賞。2011 年に私塾「伊東建築塾」を設立。これからのまちや建築を考える場として様々な活動を行っている。

 

 

冨田一樹(とみた・かずき/オルガン) 
大阪音楽大学オルガン専攻を最優秀賞を得て首席で卒業。その後リューベック音楽大学大学院オルガン科修士課程を最高得点で修了。オルガンをアルフィート・ガスト、古楽をハンス・ユルゲン・シュノールの各氏に師事。2016年ライプツィヒ第20回バッハ国際コンクールのオルガン部門にて日本人初となる第一位と聴衆賞を受賞。これまでに「咲くやこの花賞(音楽部門)」「音楽クリティック賞(奨励賞)」「坂井時忠音楽賞」等を受賞。ドキュメンタリー番組「情熱大陸」(2016年12月)に出演。バロック音楽を得意とし、国内外でレクチャーコンサートをはじめ数多くの演奏会に出演。YouTubeにてパイプオルガンを紹介する活動も行う。(一社)日本オルガニスト協会会員。
オフィシャルサイト:https://kazukitomitaorg213.wixsite.com/home

 

 

浦久俊彦(うらひさ・としひこ/ナビゲーター)
文筆家、文化芸術プロデューサー。一般財団法人欧州日本藝術財団代表理事、代官山未来音楽塾塾頭。2021年3月、サラマンカホール音楽監督として企画した『ぎふ未来音楽展2020』が、サントリー芸術財団第20回佐治敬三賞を受賞した。著書に『138億年の音楽史』(講談社)、『フランツ・リストはなぜ女たちを失神させたのか』『悪魔と呼ばれたヴァイオリニスト』『ベートーヴェンと日本人』(以上、新潮社)、『オーケストラに未来はあるか(指揮者・山田和樹との共著)』(アルテスパブリッシング)など。最新刊は『リベラルアーツ~「遊び」を極めて賢者になる』(集英社インターナショナル)。
公式ホームページ:https://www.urahisa.com