公演終了

主催公演

アンサンブル・ア・ラ・カルト

ミニマル音楽の軌跡 ~オール・ライヒ・プログラム~

2021 2/27()

16:00開演

繰り返す音の渦の恍惚、折り重なる波の残響

 本コンサートは、ミニマル音楽の巨匠、スティーヴ・ライヒの代表作品である“ダブル・セクステット”(2009年度ピューリッツァー賞受賞作)を軸に、初期作から人気のカウンターポイントシリーズまで、ライヒ作品の軌跡を辿るオール・ライヒ・プログラムである。演奏にはミニマル音楽に造詣の深いピアニスト・中川賢一を中心に、ギタリストの山田岳、フルート奏者の若林かをり、現代音楽を専門に演奏するアンサンブル九条山、そしてエレクトロニクス/音響のスペシャリスト有馬純寿を迎えて実現する。

 ライヒ作品の多くは、短い音型の反復(繰り返し)が主となっており、進行の過程で音型を少しずつ変化させていくと同時にその組み合わせを変更させていく。一聴すると起伏に乏しい単調な音楽に聞こえるかもしれないが、耳を澄まして聞いてみると、閉じた世界の中で、万華鏡が華開くかのように色鮮やかに音が変化していくのがわかる。その音の渦に身を委ねていると、時間の感覚は揺らぎ、魔術的ともいえるある種の恍惚が訪れるのである。

 ライヒの創作の源には、西洋音楽のみならずアフリカやインドネシアあるいはユダヤ音楽など様々な民族の音楽がある。民族音楽の多くはまさに短いフレーズの反復で成り立っており、中には儀式や祭りなどで、呪術者や参加者をトランス状態に導くために演奏されるものもある。音を反復することこそが、人間の根源的な快楽に繋がっているのである。ライヒ作品は、純粋な西洋音楽の様式の中で書かれており、そうした呪術性を排除した極めて理性的な音楽のようであるが、その実は人間の根源的な快楽要素がしっかりと内包されているのである。

 本コンサートは、ライヒの魅力を存分に味わうことができる貴重な機会である。是非ともミニマル音楽の真髄を体感し堪能して欲しい。

出演

中川賢一(ピアノ)
若林かをり(フルート/アンサンブル九条山)
山田岳(エレクトリックギター)
石上真由子(ヴァイオリン/アンサンブル九条山)
福富祥子(チェロ/アンサンブル九条山)
上田希(クラリネット/アンサンブル九条山)
畑中明香(ヴィブラフォン/アンサンブル九条山)
有馬純寿(エレクトロニクス)

曲目

▼スティーヴ・ライヒ:
  ピアノ・フェイズ(1967)
  ヴァーモント・カウンターポイント(1982)
  エレクトリック・カウンターポイント(1987)
  ピアノ・カウンターポイント(1973/2011)
  ダブル・セクステット(2007)

座席
  • 指定席
料金
完売

一般/¥3,500(友の会会員/¥3,150)
学生(25歳以下)/¥1,000(限定数・当ホールのみのお取扱い)
*各種クレジットカード利用可

 ※前売り券は予定枚数に達したため、販売を終了いたしました。
  満席につき、当日券はございません。

 

発売日 2020年12月01日(火)
主催 あいおいニッセイ同和損害保険株式会社 
あいおいニッセイ同和損保ザ・フェニックスホール
協賛 鹿島建設株式会社
サントリービバレッジソリューション株式会社
問い合わせ先 ザ・フェニックスホール チケットセンター
06-6363-7999 (平日10:00~17:00 / 土日祝 休業)
備考

出演者について

中川賢一(なかがわ・けんいち/ピアノ)
桐朋学園大学音楽学部でピアノと指揮を学び、卒業後、ベルギーのアントワープ音楽院ピアノ科を首席修了。在学中にフォルテピアノ、チェンバロも習得。1997年オランダのガウデアムス国際現代音楽コンクール第3位。帰国後は、ソロ、室内楽、指揮で活躍する他、国内外の様々な音楽祭に出演。武生国際音楽祭には2001年からほぼ毎年参加。NHK-FM、NHKクラシック倶楽部などに度々出演、新曲初演多数。ダンスや朗読など他分野とのコラボレーションも活発。ピアノ演奏とトークを交えたアナリーゼ等も展開。クラングフォルムウィーン、ムジークファブリーク、アンサンブルルシェルシュ、アルテルエゴなどを指揮、アルディッティカルテットやバーバラ・ハンニガン、イエルーン・ベルワルツ等と共演する他、アンサンブ・モデルンとのコラボレーションは話題を呼んだ。現代音楽アンサンブル「アンサンブル・ノマド」のピアニスト、指揮者。お茶の水女子大学、 桐朋学園大学音楽学部非常勤講師。http://www.nakagawakenichi.jp 

 

若林かをり(わかばやし・かをり/フルート)
京都生まれ。滋賀県立石山高校音楽科を経て東京藝術大学音楽学部 卒業。ストラスブール音楽院、スヴィッツェラ・イタリアーナ音楽院修了。修了論文は『日本文化…時間と空間の総括概念である“間”が、ヨーロッパの現代音楽にもたらした影響について』。第72回文化庁芸術祭賞 新人賞(2017)、滋賀県文化奨励賞(2015)、平和堂財団芸術奨励賞(2007)、日本現代音楽協会主催「現代音楽演奏コンクール“競楽 Ⅹ”」第2位。文化庁新進芸術家海外研修員として渡仏(2017)。2015年より、リサイタルシリーズ“フルーティッシモ!”を展開中。若林千春作品集CD “玉響*ぴあにッシモ”(2014/ナミ・レコード)、安田芙充央編作集CD“MY FAVORITE SONGS”(2019/Pourquoiレーベル)をリリース。アンサンブル九条山メンバー。

 

山田岳(やまだ・がく/エレクトリックギター)

現代音楽の演奏を活動の主軸とし、多くの新作初演に携わる。近年では楽器の枠を超えたパフォーマーとしての活動、ダンサーや造形家とのコラ ボレーションによる舞台制作など、さまざまな切り口で新しい表現へのアプローチを試みている。これまでにALM Recordよりソロアルバム「Ostinati」「melodia」をリリース。ギターのあらゆる可能性を示した鮮烈な録音として話題を呼び、「レコード芸術」誌にて特選盤およびレコードアカデミー賞へノミネートされる他、各方面で高い評価を獲得している。 第 9 回現代音楽演奏コンクール ” 競楽 IX” 第1位。第20 回朝日現代音楽賞受賞。桐朋学園芸術短期大学、福山平成大学非常勤講師。

 

 

石上真由子(いしがみ・まゆこ/ヴァイオリン)
日本音楽コンクール等、国内外のコンクールで優勝・受賞多数。海外の音楽祭にも多数出演。長岡京室内アンサンブル、アンサンブル九条山メンバー。Ensemble Amoibeシリーズ主宰。Music Dialogueアーティスト。CHANEL Pygmalion Days室内楽アーティスト。京都コンサートホール登録アーティスト。公共ホール活性化事業登録アーティスト。令和元年度 京都市芸術新人賞受賞。2019年度音楽クリティック・クラブ賞 奨励賞受賞。令和元年度 大阪文化祭賞奨励賞受賞。2019年度第29回青山音楽賞 青山賞受賞。日本コロムビアよりCD「ヤナーチェク:ヴァイオリン・ソナタ」好評発売中。

 

 

 

福富祥子(ふくとみ・しょうこ/チェロ)
東京藝術大学音楽学部付属音楽高等学校、同大学を経て同大学大学院修了。ベルリン芸術大学を修了し国家演奏家資格を取得。ローマ国際音楽コンクール第1位、ヨーロッパ国際音楽コンクールデュオ部門最高位等、受賞多数。ソロ・室内楽の分野で積極的な活動を行うほか、東京藝術大学大学院博士後期課程では「演奏家の心身の調和」についての研究で2009年博士号(音楽)を取得。現在、東京藝術大学非常勤講師。

 

 

 

 

 

上田希(うえだ・のぞみ/クラリネット)
大阪音大卒、ジュリアード音楽院修士課程修了。第68回日本音楽コンクール第1位入賞以来、演奏活動を開始、ソリストとして東京交響楽団、アンサンブル金沢、京都市交響楽団、大阪フィルハーモニー管弦楽団、いずみシンフォニエッタ大阪他と共演する一方、2006年next mushroom promotionとして佐治敬三賞を、2020年アンサンブル九条山として音楽クリティック・クラブ賞奨励賞を受賞。バルトーク音楽祭(ハンガリー)、大邱国際現代音楽祭(韓国)、セルバンティーノ音楽祭(メキシコ)、ヴェネツィア・ビエンナーレ(イタリア)、サントリーサマーフェスティバル(東京)等、国内外の音楽祭にも招かれている。現在、大阪音楽大学・京都市立芸術大学非常勤講師、いずみシンフォニエッタ大阪、アンサンブル九条山メンバー。

 

 

畑中明香(はたなか・あすか/ヴィブラフォン)
同志社女子大学音楽学科及び専修課程修了。日本打楽器協会新人演奏会にて最優秀賞、朝日現代音楽コンクール<競楽Ⅳ>第2位入賞。ドイツ国立カールスルーエ音楽大学を最優秀にて卒業。その後、アンサンブル・モデルン(フランクフルト)のアカデミーメンバーとして研鑽を積む。2006年ダルムシュタット国際現代音楽祭にてクラーニヒシュタイナー音楽賞受賞。現在、関西を中心に演奏活動を続けている。アンサンブル九条山、パーカッションアンサンブル・シュレーゲル、アンサンブルMP4のメンバー。相愛大学非常勤講師。

 

 

 

有馬純寿(ありま・すみひさ/エレクトロニクス)
1965年生まれ。エレクトロニクスやコンピュータを用いた音響表現を中心に、現代音楽、即興演奏などジャンルを横断する活動を展開。これまでに数多くの演奏会で電子音響の演奏や音響技術を手がけ高い評価を得ている。第63回芸術選奨文部科学大臣新人賞芸術振興部門受賞。2012年より国内外の現代音楽シーンで活躍する演奏家たちとアンサンブル「東京現音計画」を開始、第1回公演が第13回佐治敬三賞を受賞。また実験的な音楽家とのセッションや美術家とのコラボレーションも多い。現在、帝塚山学院大学リベラルアーツ学科准教授。京都市立芸術大学非常勤講師。