公演終了

共催公演

フェニックス・エヴォリューション・シリーズ

ドイツと日本の声楽作品によるドラマの夕べ ある男の運命と愛の物語

2014 10/8()

19:00~21:00開演2014年5月27日一般発売

この企画は2014年の日本・スイス国交樹立150年周年にちなみ、スイス在住のピアニスト加藤哲子がスイスの音楽家ニクラウス・コスト(バリトン)とワルター・ギーガー(作曲)と共同で企画したドイツ歌曲コンサートです。R.シューマン、 H.ヴォルフに、スイス人作曲家の F.マルタン、O.シェック、D.フエター、そして今回の特別企画として良寛と貞心尼の交わした和歌を題材に新作歌曲を発表するW.ギーガーを取り上げます。「ある男の運命と愛」をテーマに、一人の男のさまざまな人物像が浮かび上がるよう短編小説風に五章からなるプログラムを構成し、一連のドラマに仕上げます。良寛は70歳で30歳の貞心尼に出会い、愛が生まれましたが、ギーガーは二人の間で交わされた和歌に、深い人間愛を見いだし、大変感銘を受けました。本作品は、良寛のパートをニクラウス・コストが、貞心のパートを田中郷子(ソプラノ)が担い、独日の両言語で歌います。
 本プログラムではシューマン、ヴォルフの歌曲とスイス人の現代歌曲を通して、劇的な運命の中で、希望を持って生きていく人間像や人間愛を伝えます。これは現代の日本の聴衆の共感をも呼ぶ真の表現内容を持つものであると信じて、両国の音楽家によるクリエイティヴな音空間を提供致します。

出演

ニクラウス・コスト(バリトン)
加藤哲子(ピアノ)
田中郷子(ソプラノ/ 特別共演)

曲目

「ある男の運命と愛の物語」
第1章 若き者の運命  R・シューマン:5 つの歌曲 作品40(アンデルセン詩、シャミッソー訳/詩)
第2章 詩人の恋    D・フエター:連作歌曲「sch へのオマージュー苦い甘さ」(ハイネ詩「歌の本」より)
第3章 禁断の愛   O・シェック、H・ヴォルフ:「ペレグリーナI, II, III, IV, V」(メーリケ詩)
第4章 死にとりつかれた男 F・マルタン:イェーダーマンからの6つのモノローグ(ホフマンスタールの戯曲より)
第5章 純愛   W・ギーガー:良寛と貞心尼の8 つの和歌「めぐりあい」 【本邦初演】

料金
公演終了

一般 ¥3,500   →友の会価格 ¥3,150

学生 ¥2,500

協賛 あいおいニッセイ同和損害保険㈱
あいおいニッセイ同和損保ザ・フェニックスホール
問い合わせ先 Nikalaus Kost& Satoko Kato

出演者について

ニクラウス・コスト(バリトン) Niklaus Kost
チューリッヒ出身。2007年アムステルダム音楽院を首席で卒業。同年ミグロ文化プロセス奨学金(スイス)を授与され、オランダ国立オペラアカデミーとレジデンス・アーティストプログラムで修士課程修了。ブリテン作曲「真夏の夢」テーズス、「フィガロの結婚」アントーニオ、「カルメン」エスカミーリョ、プーランク作曲「カルメル派修道女の対話」フォース伯爵、グルック作曲「オーリードのイフィジェニー」アガメムノンの役で出演。2008、09年オペラ・トリオンフォに所属。オネゲル作曲「ボゾル王の冒険」メタイヤ、モンサルヴァーチェ作曲「長靴を履いた猫」オルゴの役に出演。2010年、11年ネザーランド国立オペラ(アムステルダム)で、ジンマン作曲「兵士たち」準士官、グラス作曲「ヴェニスの魔法使い」巨人役。2011年、12年フエター作曲「鱒のスタンリー」でタイトルロールを歌う。(スイス国営ラジオ、国営テレビの協賛でCD化)。2013年サン・モリッツオペラ及びバーゼル国民劇場で「ドン・ジョヴァンニ」マゼット役で出演。オペラ以外に歌曲リサイタル、オーケストラ、合唱のソリストとしてヨーロッパ各地で活躍している。

加藤哲子 (ピアノ) Satoko Kato
戸出身。現在はリートベグライター(歌曲伴奏者)、コレペティトールとしてヨーロッパを拠点に活動。大阪音楽大学、アムステルダム音楽院ピアノ科卒業。2004年、07年野村国際文化財団より奨学金を得てチューリッヒ芸術大学でハルトムート・ヘルに師事し、コンサートディプロマ及び修士課程を最優秀、最高得点で修了。チューリッヒ芸術大学、国立カールスルーエ音楽大学声楽教員採用試験、シオン国際声楽マスタークラスで公式伴奏員を務める。フランス国営ラジオで2007年パリ・ブーランジェ・リートデュオコンクールのファイナルリサイタルが放送され、パートナーの現代曲賞受賞に貢献。ヨーロッパで精力的に演奏活動を展開し、近年は日本でもコンサートツアーを行っている。2013年『ウッラ・ヴェストヴィ−ク&加藤哲子日本コンサートツアー』の東京公演は音楽評論家の濱田滋郎氏に絶賛され、『音楽の友』特集2013年コンサート・ベストテンでベストテンに選ばれる。2011年より定期的に声楽家とピアニストのための講習会(リートクラス及びコレペティション)を関西とスイスで行っている。


〇特別共演 田中郷子(ソプラノ) Satoko Tanaka
兵庫県立西宮高校音楽科を経て、大阪音楽大学卒業。神戸大学大学院修了。2005年スペイン・パウカザルス音楽堂他のソロリサイタル (日本EU文化年事業)以降、コンサート歌手として活動。2010年国際交流基金の助成を受けメルシン国際音楽祭 (トルコ)に出演。平成22年度ひょうごアーティストサロン賞受賞。国立リヴィウオーケストラ (ウクライナ)、 国立キエフオーケストラ (大阪) のベートーヴェン『第九』、モーツァルト『レクイエム』(東京)のソリストを務めるほか「トスカ」「カルメン」「椿姫」(コンサート形式ハイライト)の各タイトルロールやバロックアンサンブルとの共演、国歌独唱、新作初演など多岐にわたる活動を展開。 チューリッヒ、アンカラ、国内各地でソロリサイタルを行う。2005年より地球音楽隊『フレンドシップ』代表としてラオス、カンボジアでの音楽支援活動を定期的に行い、演奏と支援活動が高く評価され、ラオス教育文化省、情報文化省より感謝状を授与される。兵庫県立西宮高校音楽科講師。エリーゼ音楽アカデミー講師。

 

 

 

 

 

ワルター・ギーガー(作曲家、ギタリスト) Walther Giger
スイス・サンクト ガレン生まれ。青年時代にロック、ジャズに傾倒した後、クラシック音楽に転向。民俗音楽、ロック、アジア音楽から影響を受ける。多くの芸術家から作品を依頼され、それらは様々な分野(室内楽、劇音楽、ダンスオペラ、声楽曲)から成り、国際フェスティヴァル等で上演されている (スイス、スコットランド、ドイツ、チェコ、アメリカ、日本)。代表作の室内オペラ「夕日の耳」(脚本 海津勝一郎)は1990年に東京で初演、ヨーロッパ各地で上演され、CDをリリース。2012年にサントリーホールで再演。1986年にヴァイオリニスト河村典子、コントラバシスト白土文雄とオーケストリオを結成し、新作を提供すると共に、自らアンサンブルの核となり演奏を行う。それらの作品は「尺八とのチクルスII」、2005年世界万博スイス展で発表された「スイス・フォークソング」(CDリリース)、Tsunemasa能劇への作曲(スイスリー25周年記念委嘱作品)、谷川俊太郎詩「A flight of Songs」等がある。

 

 

 

 

 

 フェニックス・エヴォリューション・シリーズは、あいおいニッセイ同和損害保険株式会社の芸術文化支援活動の一つです。同社が運営するあいおいニッセイ同和損保ザ・フェニックスホール(大阪・梅田)での公演企画を公募、審査で選ばれた方にホールと付帯設備を無料で貸与致します。