レクチャーコンサート2008年度公演

2008年11月29日(土)18:00開演  公演終了

ジプシー・ヴァイオリンの作り方
―バルトーク・エネスク・ブラスバンド
20世紀音楽シリーズ5  2008年度のテーマは、「ドナウ水域」。

 いずみホール/ザ・フェニックスホール 連携企画 


 
お話と演奏で音楽の面白さをお届けするレクチャーコンサート。「流浪の民」と呼ばれるジプシー(ロマ)が、中東欧の村々で奏でてきた音楽を手掛かりに、20世紀の2人の作曲家・バルトークとエネスクの作品の知られざる「絆」を探る。
  • 託児サービス
座席 自由席   出演者 伊東信宏
料金

一般 ¥3,000

学生 ¥1,000(限定数・当ホール窓口のみのお取り扱い)

いずみシンフォニエッタ大阪 第20回定期演奏会」とのセット券 ¥6,500

セット券の販売は終了いたしました。

<各種クレジットカード利用可>


17:00[1Fアトリウム] Freylekh Jamboreeによるプレコンサートがあります



*セット券はザ・フェニックスホールチケットセンター、いずみホールチケットセンターのみでお取扱いしております。

*いずみホール会場の公演は指定席となっております。セット券のお席はホールでお選びいたします。

*いずみシンフォニエッタ大阪 第20回定期演奏会のチケットを単独でお求めの場合は、いずみホールチケットセンター(06-6944-1188)にお申込みください。発売日は8月8日(金)です。



出演 お話/伊東信宏(大阪大学准教授=音楽学)
演奏/谷本華子(ヴァイオリン)
     加藤洋之(ピアノ)

プレコンサート出演/Freylekh Jamboree(ジプシー楽隊)
出演者
▲谷本華子        加藤洋之▲
曲目 バルトーク:「野外にて」より第4曲"夜の音楽"
バルトーク:ヴァイオリンとピアノのためのソナタ第2番
エネスク:ヴァイオリンとピアノのためのソナタ第3番「ルーマニアの民俗的性格で」 他
ヴァイオリンという楽器は、一方でオーケストラの輝かしい花形ですが、もう一方で常に暗い影を引きずってきました。それは、ジプシーたちの楽器であり、流し大道芸人の楽器であり、死神の楽器でもあります。今回取り上げる二つのヴァイオリン・ソナタは、そういうヴァイオリンの明暗二つの面の境界から生まれた作品で、しかも、直接の影響関係があった、とも考えられます。望み得る最良のコンビで、この二つの作品を聴いていただきます(和製ジプシー楽隊も応援に駆けつけてくれます)。

今回演奏される2曲のヴァイオリン・ソナタは、村の楽師たちの音楽を、抽象的な器楽の領域にそれぞれのやり方で持ち込んだ作品と言えます。バルトークの方は、そういった村の音楽の荒々しいエネルギーを煮詰め、蒸留し、エッセンスのような形にして取り込みました。エネスクの曲の方は、村の楽師の身体を微細に辿り、ついにはそれに憑依されるかのようです。今回は、そんなお話しと共にこの2つのソナタ、特異なピアノ曲、そしてジプシー楽隊の音楽などを聴いていただこうと思います。

――伊東信宏
伊東信宏(お話)
1960年京都生まれ。大阪大学文学部卒業、同大学院博士課程単位取得退学。リスト音楽院、ハンガリー科学アカデミー音楽学研究所などに留学。93年より大阪教育大学助教授、2004年より大阪大学文学部助教授、07年より同准教授。主な著書に『バルトーク』(中公新書、1997年、吉田秀和賞受賞)、『ハイドンのエステルハージ・ソナタを読む』(春秋社、2003年)。共訳書にB.バルトーク著『ハンガリー民謡』(間宮芳生と共訳、全音楽譜、1995年)。論文に「シャガールのヌーシュ叔父さんはどんなヴァイオリンを弾いたか」(『ExMusica』第4号、2001年)、「民族の音楽/音楽の民族:コダーイ、クンデラ、そしてモルドヴァのファンファーラ」(大津留厚編『近代ヨーロッパの探求:民族』、ミネルヴァ書房、2003年)。主なテーマは、中・東欧の音楽全般に関する歴史的研究。20世紀ハンガリーの作曲家バルトークの作品についての研究のほか、ハンガリーやルーマニアの民俗音楽、大衆音楽、さらにはハプスブルク帝国史の中でのオペレッタや、ハイドンの作品についても調査・研究を行っている。2001年度から、「ザ・フェニックスホール レクチャーコンサートシリーズ」の企画・構成を担当。『中東欧音楽の回路(仮題)』が岩波書店より近刊予定。
 
谷本華子(ヴァイオリン)
兵庫県立西宮高校音楽科を卒業後、桐朋学園大学音楽学部ソリストディプロマコースに入学。ロームミュージックファンデーションの奨学金を得てカナダ・ブランドン大学へ留学。日本とカナダ各地でリサイタルを行い、好評を得る。全日本学生音楽コンクール中学校と高校の部でそれぞれ全国第1位、カナダ・ナショナル・ヴァイオリンコンクール第2位、シェーン・ヴァイオリンコンクール第1位。国内のオーケストラをはじめ、サンクトペテルブルク・シティフィルハーモニック、国立ブルガリア室内管弦楽団、エドモントン交響楽団などとも共演。神戸ユース賞、ゆずりは賞、神戸灘ライオンズクラブ音楽賞、大阪府21世紀協会賞、大阪府知事賞、クリティッククラブ音楽賞ほか、多数の受賞を重ねている。NHK-FM「名曲リサイタル」にも出演。また、2000年にはサントリー株式会社より1752年製作のヴァイオリン「トマーソ・カルカッシ」を無償貸与される。これまでに故・東儀祐二、東儀幸、森田玲子、故・江藤俊哉、森悠子、ナンドール・セデルケニの各氏に師事。現在、ソロや室内楽を中心に、長岡京室内アンサンブル、いずみシンフォニエッタ大阪のメンバーとしても活躍。兵庫県立西宮高校音楽科非常勤講師。
 
加藤洋之(ピアノ)
東京芸術大学附属音楽高等学校を経て、同大学器楽科を卒業。在学中に「安宅賞」を受賞し、日本音楽コンクールに入選。1990年よりハンガリー国立リスト音楽院に留学、イシュトヴァン・ラントシュ氏に師事。同年ジュネーヴ国際音楽コンクールに第3位入賞。93年、ルセ国際音楽祭に招待されブルガリア国立放送響と協演した後、ブダペスト・フィルやヘルシンボリ響(スウェーデン)の定期公演への出演、ハンガリー国立響をはじめとする内外のオーケストラと協演を重ね、また東欧各地でのリサイタル、放送出演など演奏活動を行った。96年からドイツのケルンでパヴェル・ギリロフ氏に師事、室内楽にも力を入れ始め、ドイツ、イタリア、スイス、オーストリア、スペインなどで演奏会や放送への出演、録音を行い、2001年にはリムーザン国際室内楽フェスティヴァル(フランス)に招かれる。ウィーン・フィルのメンバーたちとしばしば室内楽を共演、特に第一コンサートマスターのライナー・キュッヒル氏とは01年以来、デュオ・パートナーとして演奏を重ねており、02年12月のウィグモア・ホール(ロンドン)へのデビューは"THE TIMES"紙上で絶賛を博した。05年のウィーン・フィルハーモニー・ウィーク・ジャパンの室内楽公演には、メンバーたちと共に出演した。
 
Freylekh JamboreeFreylekh Jamboree(ジプシー楽隊)
クレズマー(ユダヤ音楽)やジプシー(ロマ)の音楽を演奏する楽団。バンド名「Freylekh Jamboree(フレイレフ・ジャンボリー)」とは、東欧系ユダヤの言葉・イディッシュ語で“愉快なドンチャン騒ぎ”というような意味。クラリネット、ヴァイオリン、アコーディオンなどを中心とした、電気楽器を使わない楽器編成は、サーカスの楽隊や戦前のジャズ・バンドのようなノスタルジックなサウンドを連想させる。ちんどん屋、ジャズ、ロック、歌謡曲、ニューオリンズ、ラテン、ミュゼット、アイリッシュからクラシックまで、メンバー各自のバックグランドを活かした、形にとらわれない演奏とパフォーマンスで独特な雰囲気を創り出し、北は北海道、南は九州沖縄まで、日本各地の路上・イベント会場・ライブスペースを賑わしている。3枚のCD『クレズマの花は甘く咲く』『ロマンギャルド行進曲』『ニッポン・クレズマー』を発売し、Fanfare Ciocarlia (ルーマニア)、Think of One、The Black Light Orchestra、Bart Maris (ベルギー)、Alan Bern、Christian Dawid (ドイツ)、Kila (アイルランド)、Willem Breuker Kollektief (オランダ)など、来日ミュージシャンとの共演も多数。

今回の出演者:
瀬戸信行(クラリネット) 瀬戸一成(トランペット) 三原智行(トロンボーン) 白起かすみ(アルトサックス)
イガキアキコ(ヴァイオリン) 熊坂路得子(アコーディオン) 熊坂義人(ベース)
太田ピカリ(スネアドラム) 池田安友子(バスドラム)

 「東欧ジプシー音楽 身近に」  瀬戸代表が語るFreylekh Jamboree 





 いずみホール/ザ・フェニックスホール 連携企画 

 
ドナウ川の流れに沿って、流域の国々から作曲家を選びました。幕開けはドナウ川にちなんだ2つの名曲、「ドナウ川のさざなみ」と「美しく青きドナウ」を川島素晴が料理します。ハンガリーからはクルタークの空間を縦横に使った神秘的な曲、河口近くのウクライナからはジャズ風のピアノ曲が熱狂的なファンを持つカプースチンの世界初演作、ルーマニアを代表する大家ニクレスクのこちらも日本初演、シェーンベルクの大作室内交響曲第1番と盛りだくさんのプログラムです。

11月13日(木)
19:00開演 18:30ロビーコンサート
全席指定
一般 ¥5,000 学生 ¥2,500
 
<出演> 飯森範親(指揮) いずみシンフォニエッタ大阪
<曲目> 川島素晴:シンフォニア「ドナウ」 〈世界初演〉
       クルターク:…幻想曲風に… 作品27
       カプースチン:11人の奏者のための協奏曲作品90 〈世界初演〉
       ニクレスク:ISON I 〈日本初演〉
       シェーンベルク:室内交響曲第1番作品9

いずみシンフォニエッタ大阪 Izumi Sinfonietta Osaka
音楽監督:西村 朗/常任指揮者:飯森範親/プログラム・アドバイザー:川島素晴
現代音楽演奏を主目的とする、いずみホールのレジデント・オーケストラ。2000年に結成。核となる編成はフルート、オーボエ、クラリネット、ファゴット、ホルン、トランペット、トロンボーン、ピアノ、ハープ、弦5部、打楽器であり、曲目に応じて変動する。メンバーは、関西在住または出身など、地元にゆかりの演奏家で構成されている。平成13年度大阪舞台芸術賞受賞。2005年8月にリリースされたCD「西村朗:室内交響曲集<メタモルフォーシス>」(カメラータ)の演奏でも高い評価を得ている。